どのようにして学校を選択するか
何気なく本屋で手にとった、おおたとしまささんと安浪京子さんの「中学受験の親たちへ」がなかなか面白かったです。
「中学受験の目的をどこに置くのか」
「どのようにして学校を選択するのか」
って、よくよく考えると難しいんですよね。
この本の中では、東大をはじめとする最難関大学へ入るための中学受験にはほとんど意味がないと断言されています。
おおたさんがよくいわれるのは「中学受験はその学校らしさを身につけるためにするものだ」ということです。
この点については、半分そのとおりで、半分違うと思っています。
確かに、最難関中学に行くと素晴らしい授業、素晴らしいカリキュラムが待っていて、それにのって行くだけで、最難関大学に導いてくれるというのは、私も幻想だと思っています。
でも、最難関中学に集まる優秀な同級生は、明らかに大学受験を有利にすると思っています。
個人戦のように見えて団体戦の要素が多分にある受験において、先輩から後輩へ、もしくは同級生間で共有される暗黙知、雰囲気は、とても重要な役割を果たすからです。
当然に最難関大学を目指す雰囲気、そのためにはどの問題集をどのあたりまでマスターすればいいという目安などがある子と、何をどこまで深めればいいのか、そもそも自分の勉強の方向性が正しいのかも手探りの中、孤独に頑張る子とでは、スタート地点が違います。
ただ、もしかしたら、それもまたおおたさんのいうところの「その学校らしさ」の一部ということになるのかもしれません。
つぎに、どのようにして学校を選択するかですが、よく言われるのが「学園祭に行って、子供が通っている姿を想像できるか」という話ですよね。
でも、少なくともウチでこの判断基準が機能したことはありません。
確かに学校ごとに特色はありますけど、あくまでもハレの日のよそ行きの姿を見ているだけですからね。
でも、この本の中で
「どんな学校でも『うちは自由』というが、文化祭や体育祭の運営のされ方に違いが表れる」
という部分は参考になりました。
綱引きや騎馬戦の勝敗に一喜一憂する文化の学校は、一致団結に重きをおく学校。
→例えば開成あたりでしょうか。組織人としてバランスのとれたタイプの人が多そうですよね。
一方で、リクリエーション的なイベントとして体育祭を楽しむ文化を持つ学校は、全体主義的な空気を嫌う学校。
→麻布や渋谷系でしょうか。個が確立されたタイプの人が多そうです。
といったあたりは、うすうすそうじゃないかなとは思っていたので、とても納得です。
娘はおそらく後者のような学校が合うんじゃないかと思っているのですが、コロナのせいで、なかなかそのあたりを見極める機会がないですね。
ただ、そのあたりの情報は、実際に見に行けなくても、いろいろ調べることは可能ですので、いろいろ調べてみないととは思っています。